――透き通るような青空

――水平線から立ち上る雄大な入道雲

――祭囃子の喧騒が賑やかな夏祭り

――耳に張り付く蝉の声

うだる様な暑さが印象的だったあの日の「夏」
俺というパズルのピースは形を変え、不恰好に日常に納まった。
その時に生まれた俺と世間とのズレは、年を経る度に大きく幅を広げていき……。
俺事――不働兄人ふどうあにとを、妹に寄生パラサイトするNEETヒッキーな……

真性駄目人間へと変えてしまった。

しかし、それでも俺を兄と呼び慕ってくれる妹――炎火ほのか
だけど、それじゃ駄目なんだ!
だって……。


こんな歪曲した生活も、慣れてしまえば日常だった。
だが、変化は訪れる。ここ最近、炎火が俺に黙って夜毎家を抜け出していたのだ!
兄として炎火を心配する俺。だが悲しいかな、俺は立派な社会不適合者のヒッキーだ。
コワイ、ソトニデタラ、マタ……。
だけど!
ある晩俺は、意を決して炎火の跡をつけた。
そこで俺が見たものは……
魔法少女へと変身し、異形の怪物と戦う妹の姿だった!
180°ズレていた俺の人生が、さらにもう180°捩れた。
なら、元通りだね安心だ! と思うかもしれないが、自分の首を360°まわして見てほしい
何かがおかしくなっているはずだ

ズレ続けの俺の人生。なぜか魔法少女な妹――炎火。
化け猫、委員長、変体を交えて送る。
不思議シリアスギャグコメディー

さて――
俺たち兄妹の明日はどっちだ?!